竜とそばかすの姫が美女と野獣に似てるのはパクり?著作権許可の有無を調査

日本のアニメーション作品の中でも大人気の細田守監督作品。

「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の長編オリジナル作品(6作目)で2021年に公開され国内の興行収入としては
第3位
となる66億円を超える大ヒットとなりました。

また、第74回カンヌ映画祭にて新設された「カンヌ・プルミエール部門」に、公開前から日本映画としては唯一選出され、
ワールド・プレミア上映されています。上映後の14分間のスタンディングオベーションも話題でした。

今回は、公開当時もうわさになった「竜とそばかすの姫」が「美女と野獣」に似ているのはパクり⁉著作権許可の有無を
調査
しました。

※この記事には映画のネタバレも含みますので、ご視聴前の方はご注意ください。

目次

「竜とそばかすの姫」が「美女と野獣」に似ているところ

「竜とそばかすの姫」が「美女と野獣」に似ているといわれるのは、どんなところでしょうか。

映画を見た方が似ていると思われたポイントについてひとつずつご紹介します。

キャラクターの名前が似ている

主人公・そばかすの姫美女名前は、どちらもベルです。
もう一人の主人公である竜・野獣は、どちらもBEASTと表記されています。
これは似ているというより、同じといえますね。

〈竜とそばかすの姫〉BELLE(英題)
そばかすの姫の本名は、内藤鈴、<U>での名前は、ベルです。
本名の鈴(すず)を隠すため、ハンドルネーム英語表記でBell(ベル)としています。
歌姫として人気を扮しファンの間で「E」をつけられ「BELLE」という愛称になっていきました。

〈美女と野獣〉Beauty and the Beast(英題)
美女の名前は、ベルです。
原作小説では「La belle enfant」という名で呼ばれています。
Belle(ベル)」はフランス語で「美しい」という意味です。

展開が似ている

物語の展開を簡単に説明すると以下のようになりますが、よく似ています

そばかすの姫は竜と、美女は野獣と出会います。

竜・野獣は、その容姿や乱暴な振る舞いから、みんなに嫌われています。

そばかすの姫・美女もはじめは怖がるが、竜・野獣の優しい一面に触れ、惹かれていきます。

竜は自警団(ジャスティ)から、野獣はガストンから、命を狙われます。

竜はそばかすの姫と、野獣は美女と、接していくうちに、少しずつ心を開いていきます。

そばかすの姫(すず)は竜(恵)を暴力的な父親から救い出し、美女は野獣と結婚し、物語はハッピーエンドです。

ダンスシーンが似ている

特に似ているとの意見が多く、そっくりと話題になったのが、ダンスシーンで描かれた以下の点です。

  • 年代を重ねたような古く薄暗いお城や階段の位置など城内の情景が似ている。
  • ダンス用の服装で、社交ダンスのように踊る二人の姿が似ている。
  • ダンスを通して心が通いあう様子がうかがえるシーンが似ている。
  • シャンデリアの下でダンスするシチュエーションがそのままそっくり。

ディズニー映画の美女と野獣のダンスシーンもロマンチックで素敵なシーンですが、竜とそばかすの姫のダンスシーンでも感動して泣いてしまった方も多いようです。

バラの存在

どちらの作品にもバラが存在しているため、似ている点として考えられています。
では、それぞれの作品で、どのように描かれているでしょうか。

〈竜とそばかすの姫〉
恵の家にバラが飾ってあることから、竜の住む城にもバラが咲いていました。
また、ベルはバラのドレスを着ており、その花びらを落としてしまったために、竜の城が見つかってしまうなど、
バラは繰り返し登場します。

〈美女と野獣〉
野獣に変えられた元王子にとって、その魔法を解くための方法はたったひとつです。
それは、バラの花が散る前に、「真実の愛」を手に入れることでした。
バラは物語の重要なアイテムとして描かれています。

ちなみにディズニー「美女と野獣」もオリジナル作品ではなく、ヴィルヌーヴ夫人が書いたフランスの古典作品「美女と野獣」を元にした作品です。
バラは原作にも(前半のみ)登場しますが、バラの存在感を高め、重要なアイテムとしたのは、ディズニー「美女と野獣」であると言われています。

著:ガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ, 翻訳:藤原真実
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絵が似ている

そもそも絵が似ているという意見もありましたが、「竜とそばかすの姫」ベルのキャラクターデザインを担当した
ジン・キム(Jin Kim)氏は、ディズニーアニメーション映画のアニメーターでした。

ジム・キム氏の作品はこちらです。

  • アナと雪の女王
  • 塔の上のラプンツェル
  • ベイマックス
  • モアナと伝説の海

「竜とそばかすの姫」では、現実世界よりも「U」の世界、ベルの描写が長く多いため、全体的に似ていると感じてしまうのかもしれませんね。

オマージュとパクり(盗作)は違う

オマージュとは、尊敬する作家や作品(元作品)に影響を受け、似たような作品を創作することを指す用語であり、元作品を知らなくても支障はないが、元作品を知っていると、より作品を楽しめるというものです。

一方、パクりとは、元作品をそのまま真似したことが誰の目にも明らかである、またはそれが疑わしい場合に使われます。
元作品に対しての敬意はなく、ただの「盗作」「盗用」と同義と認識されるものです。

オマージュとパクりについて、SNSで話題になった名言がこちらです。

  • バレると嬉しいのがオマージュ
  • (バレないと困るのがパロディー)
  • バレて困るのがパクリ

細田監督はインタビューで「元々好きな話であるが、特にディズニーの「美女と野獣」が大好きで、思い入れもあり、影響を受けた。30年経って、自分なりの、現代の「美女と野獣」を描くことが大事であると考え、インターネット世界にその要素を取り入れた」と語っています。この発言から、パクりではなく、オマージュ作品であると考えられます。

オマージュ作品は著作権許可が必要なのか

オマージュ(パロディ含む)は、日本の著作権法のもとでは許されていないため、著作権侵害が成立してしまいます。

しかし、著作権侵害は親告罪なので、権利者が訴えない限りは罪に問われません。ただし、悪質性や権利元によっては非親告でも著作権侵害と認められる場合もあるので、事前承諾は必要であると考えられます。

ちなみに、ディズニーは著作権に厳しいといわれているので、調べてみました。

昭和62年7月10日号の産経新聞(当時のサンケイ新聞)の記事によると、「小学校の卒業記念として2か月かけて、プール(底)にミッキーマウスとミニーマウスの絵を描いていた。しかし、そのことを記事にした新聞を見たウォルト・ディズニー・ジャパン社が、著作権侵害を理由に絵を消すように求めたため、学校側は応じた」ということでした。

この一件からも、ディズニーは著作権に厳しいことがわかります。

竜とそばかすの姫については著作権許可の有無について名言されている情報は見つかっていませんでしたが、上記のように直研について厳しいディズニーからの訴えはないことから許容されていると考えられますね。

まとめ

今回は、「竜とそばかすの姫」が「美女と野獣」に似ているのはパクり⁉著作権許可の有無を調査しました。

細田監督が、「美女と野獣」を大好きな作品であると公言していることから、パクリではないと言えるのではないでしょうか。

そして、著作権許可の有無について名言されているものは見つかりませんでしたが、著作権について厳しいディズニーが訴えていないことから許容されていると考えられます。

「竜とそばかすの姫」主人公の2人がダンスをするシーンに「美女と野獣」を思い浮かべた方が多く、その映像や音楽のすばらしさを称賛しています。

この機会にもう一度見返してみてはいかがでしょうか。

最後までご覧くださりありがとうございました。

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