及川幸久・三上丈晴・山田敏弘の思想ポジション分析
都市伝説・陰謀ニュースを扱う
NMS STUDIO。
その対談企画に登場する3人は、単なる“ゲスト”ではない。
国際政治、オカルト文化、国際報道という異なる領域を代表する論客である。
本記事では、
- 及川幸久
- 三上丈晴
- 山田敏弘
この3人の思想ポジションを分析し、なぜこの組み合わせが成立しているのかを考察する。
1. 及川幸久という視点 ― 国際政治の“戦略性”を読む人物
及川幸久氏は国際政治アナリストとして活動し、特にアメリカ政治、とりわけ保守系の動向を解説することで知られる。
■ 経歴概要
- 国際政治アナリストとして活動
- 米国政治、とくに保守系政治動向を中心に解説
- トランプ政権期以降、日本国内での保守系政治解説で存在感を強める
- YouTubeや講演活動などを通じて情報発信
及川氏は、日本の既存メディアとは距離を置いた立場から、米国政治を解説するスタイルで知られる。
■ 主張の特徴
① グローバリズムへの警戒
② 国際金融資本や超国家的枠組みへの批判的視点
③ トランプ政権を一定程度評価する立場
④ 国際政治を“権力構造”で読む傾向
エプスタイン問題のようなテーマでは、
- 「公開の範囲に政治的意味はあるか」
- 「なぜこのタイミングか」
といった“戦略的意図”を読む立場に立ちやすい。
特徴は「構造で読む」姿勢だ。
個別の事件を、
・米国内政治
・グローバルパワーバランス
・エリート層の利害
といったマクロ構造の中に位置づける。
トランプ政治や国際金融の動きを読み解く際にも、単なるニュース解説ではなく、
誰が得をするのか
公開のタイミングに意味はあるか
という“戦略性”の視点を持ち込む。
エプスタイン文書問題でも、
「名前が出たかどうか」ではなく、
「なぜ今この範囲なのか」
を読む立場に立つ。
争点を「誰が載ってるか」だけにせず、“期待→失望”の政治心理として整理する
“公開の範囲が変わった”こと自体を、権力・選挙・支持層へのメッセージとして見る
- キーワードは 公約/グローバリスト/タイミング
及川氏は“政治的文脈”を与える役割を担っている。
こちらは以前公開されたナオキマンとの対談動画だ。

2. 三上丈晴という存在 ― 物語化の構造を理解する編集者
三上丈晴氏は、オカルト雑誌『ムー』の第5代編集長を2005年から務めている。
■ 経歴概要
- 1979年創刊のオカルト専門誌『ムー』編集部所属
- 2005年より第5代編集長
- UFO、古代文明、都市伝説、陰謀論などを扱う
- テレビ・ラジオ出演も多数
『ムー』は日本における“オカルト文化の中心的媒体”。
三上氏は20年以上、その編集長として陰謀論文化と向き合ってきた。
■ 主張の特徴
① 陰謀論を全面肯定しない
② しかし全面否定もしない
③ 「なぜ人は信じるのか」に関心がある
④ 物語の拡張プロセスに敏感
エプスタイン事件のような話題では、
- 黒塗り部分が残ることの意味
- 権力者の関与疑惑が物語化する理由
を文化的・心理的に読む立場。
『ムー』は1979年創刊。
UFO、古代文明、陰謀論、都市伝説を扱い続けてきたメディアだ。
重要なのは、三上氏が「陰謀論を信じる側」ではなく、
なぜ人は信じるのか
なぜ物語は拡張するのか
を熟知している編集者である点だ。
エプスタイン事件のようなテーマは、
・黒塗りの存在
・権力者の関与疑惑
・説明不足
によって“神話化”されやすい。
三上氏は、その物語化プロセスを冷静に見ている。
- “資料そのもの”より、人脈/組織/失脚/人事のストーリーとして捉えやすい
- 視聴者が引っかかるポイント(権力闘争・暗闘)を、物語の骨格にして説明する
- キーワードは 組織/人事/失脚/物語の筋
彼は陰謀論の火をつける存在ではなく、
“火がどう広がるかを知っている存在”だ。
3. 山田敏弘の立場 ― 現実主義とエビデンスの軸
山田敏弘氏は国際ジャーナリストとして、情報機関、安全保障、テロ対策などを取材してきた。
■ 経歴概要
- 国際ジャーナリスト
- 安全保障・テロ・情報機関分野を取材
- ノンフィクション作家、翻訳家としても活動
- 日本大学客員研究員
主にリアルな安全保障問題、情報戦、テロ対策などを専門とする。
■ 主張の特徴
① エビデンス重視
② 情報源の信頼性を重視
③ 推測と事実を分ける
④ 情報戦の存在を前提にするが断定しない
エプスタイン文書の話題では、
- 「文書に名前がある=犯罪ではない」
- 「証拠として成立するかどうかが重要」
という冷静なスタンスを取る。
彼の立場は明確だ。
・エビデンス重視
・断定を避ける
・推測と事実を分ける
陰謀論的テーマに対しても、感情ではなく情報で向き合う。
エプスタイン問題においても、
名前が出た=関与とは限らない
裁判資料と報道は区別すべき
といった冷却装置の役割を果たす。
三角構造の中で、山田氏は“現実へのアンカー”である。
ユーチューバーのナオキマンとはよくコラボしている。
山田敏弘の徹底分析はこちら
4. 三角構造の意味
この3人は偶然集められたわけではない。
| 役割 | 思想ポジション |
|---|---|
| 及川幸久 | 政治的構造分析 |
| 三上丈晴 | 物語化・陰謀文化分析 |
| 山田敏弘 | エビデンス重視の報道軸 |
| 軸 | 及川幸久 | 三上丈晴 | 山田敏弘 |
|---|---|---|---|
| 視点 | 権力構造 | 物語構造 | 事実構造 |
| 強み | 戦略分析 | 文化分析 | 証拠分析 |
| 弱点になり得る点 | 意図を読みすぎる可能性 | 物語を広げすぎる可能性 | 慎重すぎて広がらない |
政治
物語
報道
この三点が交差することで、議論は極端に振れない。
一方的な暴露番組にもならず、
完全否定の冷笑番組にもならない。
NMS STUDIOが“バランス型”に見える理由はここにある。
5. なぜこの組み合わせが成立するのか
エプスタイン問題のようなテーマは、
・政治的意味
・陰謀論的拡張
・報道上の制約
が同時に絡む。
一つの視点だけでは必ず偏る。
しかしこの3人が揃うことで、
・政治の読み
・大衆心理の読み
・事実確認の読み
が同時進行する。
これは偶然ではなく、番組設計としての強みだ。
まとめ
NMS STUDIOの3人は、
煽るためのキャスティングではない。
それぞれが
・構造を読む
・物語を読む
・証拠を読む
という異なる軸を持つ。
だからこそ、エプスタイン文書のような高度でセンシティブなテーマでも、単なる陰謀論番組にはならない。
この三角構造を理解してから対談を見ると、議論の深さは一段上がる。
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▶ NMS STUDIO ep.2#1 考察
エプスタイン文書の“続き”で語られた核心と、番組リニューアルの本当の狙い
3人の立場が実際の議論の中でどう交差するのか。
「構造」「物語」「証拠」の三角構造がどのように展開されるかを分析しています。

▶ 及川幸久 徹底分析
金融エリート出身の国際政治アナリストは何を見ているのか
反グローバリズム視点、資源戦争論、BAN体験、成功哲学まで。
及川氏の世界観を単独で深掘りした記事です。


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