2022年北京にて冬季オリンピックが開催されています。
夏季に比べると競技数は少ないですが、ウィンタースポーツだけの魅力もありますし、選手達の活躍を待ちに待っていた方も多いのではないでしょうか。
前半の日程ではじまったモーグルの競技ですが、「雪が汚い」「雪が黒い」「雪が溶けて土が見えている」「草がみえている」「葉っぱが落ちている」などモーグルのコースに注目が集まっています。
選手にとってコースの環境整備は勝敗を分けることになるので心配になりますよね。
一方で北京オリンピックは人工雪なので雪が解けて草が見えてしまってるのではないかという意見も散見されていました。雪が解けているなんて致命的ですが本当なのでしょうか…
北京オリンピックのモーグルコースについて深堀していきたいと思います。
モーグルのコースが黒い?汚い?草や葉っぱが見えている
北京オリンピックのモーグルを観ていた方はモーグルのコースが気になりましたよね。
草なのか葉っぱなのか白い雪の上にところどころ斑点のようにみえています。
雪がなくてガリガリなのか、雪が解けて草が見えてしまっているのかこれはどんな現象なのでしょうか。
北京オリンピックは人工雪が使われているのでその影響なのかも心配になりますよね。

北京オリンピックの雪は100%人工雪
北京オリンピックは100%人工雪なのはご存知だったでしょうか。
実は北京という土地は中国でも特に降雪量が少ないエリアなんです。
気温は寒いのですが、雪が降る地域ではないんですね。
なぜ雪が降らないのに会場になっているのかと疑問に思われるかもしれませんがかつて行われた長野オリンピックでも人工雪が使用されていましたし、ソチオリンピックや平昌オリンピックでも8割9割くらいは人工雪だったんです。
しかしながら100%人工雪というのは今回の北京オリンピックが初めてになります。
#jwave で現在OA中のJAM THE PLANET(@jwavejam)では、番組とAFPBB Newsが再びコラボ!伊藤編集長がニュースの専門家としての視点で、来週開幕の北京冬季五輪を解説します!#jamtheplanet
— AFPBB News (@afpbbcom) January 27, 2022
写真は北京冬季五輪の競技会場で稼働している人工降雪機。今大会ではほぼ全面的に人工雪に頼ることに。 pic.twitter.com/9WsfI46bsX
人工雪は読んで字のごとく、人工的に雪を降らせる(製造する)ということで大量の水と電力が使われるんです。
北京オリンピックでは人工雪のために水を再利用しながらも2億リットル以上の水と電気が使われるとされています。
人工雪だからといって解けやすいというわけではないのですが、自然の雪と比べてカチカチの氷に近い雪なので選手達の転倒による怪我が懸念されていることは報道されているんです。
したがって、人工雪が解けてしまって土や草が見えているというわけではないことがわかります。
人工雪については別記事で詳しくまとめているので合わせてご覧いただけば幸いです。

モーグルのマストアイテムである杉の葉
雪が解けているというわけではないことがわかりましたが、なぜ葉や草が見えているのでしょうか。
実はこれは杉の葉をわざと撒いているのです。
天候が曇りであったり視界が悪いと雪と空の区別がつかなくなります。
つまりコースの着地点がわからなくなってしまうため杉の葉を目印にして事故が起きないようにしているんです。
したがって、コースが汚いとか雪が解けている等コースのコンディションが悪いわけではなく選手の安全確保のために杉の葉は欠かせないものとなっているんです。

まとめ
北京オリンピックのモーグル競技でコースに葉っぱや草が落ちている(見えている)のはなぜなのかについて深堀しました。北京オリンピックは人工雪なので雪のコンディションが悪く解けてしまっていて草が見えているのではないかと疑惑が浮上していましたが、コースのコンディションが悪いわけではなく、選手の安全確保のために「杉の葉」を撒いていることがわかりました。
天候が悪いと空と雪の区別がつかなくなり着地点がわからなくなり事故につながってしまいます。
そのため、着地点の目印として杉の葉を撒くというのがモーグル競技あるあるなんですね。
コースのコンディションが悪いわけではなく安心できましたね。
選手たちの活躍を応援していきたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました。