都市伝説、UFO、古代文明、そして陰謀論。
こうしたテーマを長年扱い続けてきた日本の代表的メディアが、オカルト雑誌『ムー』である。
その編集長を2005年から務めている人物が
三上丈晴 だ。
テレビやラジオ、YouTubeなどでも頻繁に登場し、オカルト・都市伝説分野の解説者として知られる存在である。
しかし三上氏の役割は、単なる“オカルト紹介者”ではない。
むしろ彼は、陰謀論という現象を冷静に観察してきた編集者であり、オカルト文化を社会の中でどう扱うべきかを理解している人物でもある。
本記事では、三上丈晴という人物の経歴と思想ポジションを整理する。
『ムー』編集長という特殊なポジション
『ムー』は1979年に創刊されたオカルト専門雑誌で、
UFO、古代文明、超能力、都市伝説、陰謀論などを扱ってきた。
一見すると“娯楽雑誌”に見えるが、40年以上続いていることからもわかるように、日本のオカルト文化において中心的な媒体の一つである。
三上氏は2005年に第5代編集長に就任。
それ以来、オカルト・都市伝説を扱うメディアの最前線に立っている。
テレビ番組でも「ムー編集長」という肩書きで出演することが多く、
日本における“オカルト文化の案内人”のような役割を担っている。
陰謀論を信じるのではなく「構造を理解する」
三上氏のスタンスは非常に特徴的だ。
彼は陰謀論を単純に信じているわけではない。
かといって、頭から否定する立場でもない。
むしろ重要なのは、
なぜ人は陰謀論を信じるのか
という点にある。
権力者の秘密、隠された計画、未公開の情報。
こうした要素が重なると、人々は物語を作り始める。
そしてその物語は、時に社会の不信感や不安と結びつきながら拡張していく。
三上氏は、こうした現象を長年観察してきた人物である。
そのため、都市伝説や陰謀論を扱いながらも、
「完全肯定」でも「完全否定」でもない、独特の距離感を保っている。
なぜ陰謀論は消えないのか
三上氏が長年扱ってきたテーマの一つが、
陰謀論が生まれる社会的背景だ。
情報が公開されない。
権力者が説明をしない。
出来事の真相が曖昧なまま残る。
こうした状況では、人々は“空白”を物語で埋める。
その結果、
- 秘密結社
- 世界政府
- 権力者ネットワーク
といった物語が生まれる。
三上氏は、この現象をオカルト文化の一部として理解している。
つまり彼にとって陰謀論は、
社会心理の現象でもあるということだ。
NMS STUDIOでの役割
NMS STUDIOの対談では、三上氏は独特のポジションにいる。
議論の構造を整理すると、
| 人物 | 役割 |
|---|---|
| 及川幸久 | 政治構造を読む |
| 三上丈晴 | 物語構造を理解する |
| 山田敏弘 | 証拠・事実を確認する |
三上氏は、陰謀論がどのように広がるのかを理解しているため、
議論が極端に振れすぎない役割を果たす。
つまり彼は、オカルトの専門家でありながら、
議論のバランサーでもある。
オカルト文化の編集者という存在
現代社会では、
陰謀論や都市伝説はインターネットによって急速に広がる。
しかしそれらを単純に排除することはできない。
人々は未知のものに興味を持ち、物語を求めるからだ。
三上丈晴という編集者は、
その文化の中心に立ちながら、
- 娯楽としてのオカルト
- 社会現象としての陰謀論
の両方を扱ってきた人物である。
その意味で彼は、単なるオカルト紹介者ではなく、
オカルト文化の観察者であり編集者と言えるだろう。
WOWシグナルとの関係
宇宙文明の可能性について語る際、三上氏は1977年に観測された有名な宇宙信号「WOWシグナル」に触れている。
「1977年に宇宙から人工的と思われる信号が届いた。それが“WOWシグナル”。」
WOWシグナルとは、オハイオ州立大学の電波望遠鏡が観測した強力な電波信号で、
その強さから人工的な通信の可能性が議論されてきた。
三上氏は、この信号が届いた方向と、近年話題になった天体の飛来方向が近いという点にも言及し、
都市伝説界では興味深い一致として語られていることを紹介している。
三上丈晴の過去の発言
アメリカ政府は宇宙人の存在を認めるのか
UFO問題について、三上氏はアメリカ政府の姿勢の変化にも注目している。
「アメリカではもうNHI、ノンヒューマンインテリジェンスという言葉で議論が進んでいる。」
NHI(Non Human Intelligence)とは、
宇宙人という言葉を直接使わずに「非人間知性」を指す概念である。
近年、アメリカではUAP(未確認異常現象)に関する議会公聴会が開催されるなど、
政府レベルでの情報公開が進んでいる。
三上氏は、この流れを「宇宙問題が陰謀論から安全保障問題へ変わりつつある例」として紹介している。
火星文明の可能性
三上氏は宇宙文明の議論の中で、火星文明の可能性にも触れている。
「火星には人工物や建物のようなものが見える写真がある。」
NASAの火星探査画像の中には、建造物のように見える地形が存在することがしばしば話題になる。
三上氏はこうした写真を例に挙げながら、
火星文明の存在を断定するわけではないが、可能性として議論されてきた歴史を紹介している。
さらに一部では、
火星文明が滅び、その一部が地球へ移住したのではないか
という仮説も都市伝説として語られてきたと説明する。
中国政治の周期説
三上氏の議論は宇宙だけにとどまらない。
世界政治についても独自の視点で語ることがある。
「文化大革命から60年の周期で、中国で大変革が起こる可能性がある。」
中国の歴史には周期的な政治変動が見られるという説があり、
文化大革命を基準にした周期論を紹介する形で語られている。
三上氏は断定はせず、
中国内部の権力闘争や社会不安が背景にある可能性を示唆する。
日本人と失われたイスラエル10支族
番組後半では古代史の都市伝説にも話題が及ぶ。
「失われたイスラエル10支族の末裔が日本人ではないか。」
古代イスラエル王国の10支族が世界各地に離散したという伝承があり、
その末裔が日本に来たという説は19世紀から存在する。
三上氏はこれを歴史的事実として断定するのではなく、
「世界各地に広がる古代伝承の一例」として紹介している。
まとめ
三上丈晴氏は、オカルト雑誌『ムー』の編集長として
長年、都市伝説や陰謀論文化の最前線に立ってきた人物である。
しかし彼のスタンスは、陰謀論の単純な信奉者ではない。
むしろ
- なぜ人は陰謀論を信じるのか
- 物語はどのように拡張するのか
- 社会の不信はどこから生まれるのか
を理解している編集者である。
NMS STUDIOの対談においても、
その視点が議論のバランスを保つ重要な役割を果たしている。
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