北京オリンピックスノーボードハーフパイプの日本代表選手として注目の姉妹と言えば冨田姉妹です。
冨田せな選手と冨田るき選手は念願の姉妹でのオリンピック出場ということで夢が叶いましたよね。
ご両親もスノーボードが大好きで練習がすぐできるように新潟に住まいをかまえて2人を育てたというほどスノボ一家なんです。
そんな冨田姉妹の姉である冨田せなさんは平昌オリンピックに初出場し、8位入賞という戦績をおさめましたがその後、順風満帆ではなくスノーボードを辞めてしまいたいと思ったことがあるそうです。
2019年に中国で行われたワールドカップ初戦で脳挫傷という大怪我を負ってしまったのです。
冨田せな選手が怪我を乗り越えて北京オリンピックに出場することになった復活劇について掘り下げていきたいと思います。
スノーボードハーフパイプ冨田せな選手プロフィール
冨田姉妹の姉である冨田せな選手について簡単にプロフィールをまとめています。
生年月日:1999年10月5日
身長:160㎝
出身地:新潟県妙高市
出身校:開志国際高→全日本ウィンタースポーツ専門学校(2019年)
<主な戦績>
2015年全日本スキー選手権大会スロープスタイル3位
2017年バートンUSオープン4位
2018年バートンUSオープン8位
2018年全日本選手権大会ハーフパイプ優勝
2018年ワールドカップ2位
2018年平昌オリンピック8位入賞
2019年ワールドカップ3位
2020年バートンUSオープン5位
2021年世界選手権4位
2022年ワールドカップ4位
冨田せな選手は中学1年生のときにJSBA(日本スノーボード協会)公認のプロ資格を取得しています。
そして2018年韓国の平昌で開催された冬季オリンピックに出場した時はなんと高校3年生でした。
初出場にも関わらず8位入賞という好成績を残しているんです。
そして2022年ワールドカップ年間総合ランキングで2位を勝ち取りました。
北京オリンピックでも活躍が期待されています!
しかしながら2019年にはスノーボードを辞めようと思うくらい辛い時期があったそうです。
それが脳挫傷という怪我でした。
2019年12月中国でのワールドカップで大怪我
2019年のシーズン2戦目となる中国のワールドカップでは初戦から好調で決勝に進出しました。
しかしながら決勝を前にした公開練習をしていた12月22日に転倒してしまったのです。
決勝戦前に不運なことではありますが、幸いにも命に別条はなく「脳挫傷」のため大会は棄権することになりました。
怪我と隣り合わせの競技というのは周知されていますが、公開練習中に起こってしまった怪我で決勝戦目前ということもあり非常につらかったことが目に浮かびます。
びまん性軸索損傷との診断で3か月の安静
中国から日本に帰国してから精密検査をしたところ「びまん性軸索損傷」という診断をくだされました。
簡単に説明すると、強く脳みそが揺れたことによって脳細胞が壊死して意識消失がおきてしまう症状です。
小さい子供によくみられる「揺さぶられっ子症候群」も同じような症状で、乱暴に揺さぶられることによって脳が激しく揺さぶられて起こってしまう脳損傷も同じだとされています。
実際に冨田せな選手も当時の事故の記憶がないようで「どうなって転倒したか、公開練習の3本目に転倒したことすらも覚えていない」と話していたようです。
手術にはいたらなかったものの、3か月安静という大怪我になりました。
2019年20年シーズンはX GAMESやDew Tourという大きな大会がありましたが出場することはできなくなったのです。
シーズン真っ最中での怪我であったので3か月の安静はとても長く感じられたようで、ライバルやチームメイトたちに置いて行かれてしまうような気持ちになったそうです。
時に、スノーボードをもう辞めてしまうことを考えたほどで苦痛な思いをしていた時期だったといいます。
ハーフパイプは特に大技がダイナミックで観戦している方を圧倒しますが、怪我もつきものですよね。
いずれにしても命に係わる怪我でなくよかったと思います。
2020年3月に3か月の安静期間から復帰!
12月下旬に怪我をしてしまい3か月の安静となった冨田せな選手は予定どおり3月下旬には復帰できるほどに回復していました。
落ち込んでいた気持ちもあったようなのでメンタルも心配ではありましたが、スノーボードに乗ったら不思議と不安な気持ちは払拭されていたようです。
空中に飛び出す大技は10メートルくらいの高さです。また怪我をしたらどうしようと普通なら考えるかもしれませんが、そんな恐怖心よりも空中に飛んだ時の気持ちよさが勝っていて再起することができたそうです。
復帰!!!雪の上ってステキ❄️ pic.twitter.com/lHWw0jw5ar
— SENA:) (@sena_tomita) March 18, 2020
当時のTwitterでも「少しずつ頑張っていこう」とポジティブに発言している姿がそこにありました。
スポーツ選手のメンタルの強さと苦境を乗り越える姿は元気をもらえますよね。
それから2021年22年シーズンインではワールドカップ初戦2位、DEWTOUR出場、ワールドカップ2戦目3位と好成績を残し、北京オリンピックへの出場を決めてきました。
怪我からの復帰で快挙を成し遂げている彼女の活躍に注目が集まっています!


まとめ
昨シーズンの怪我を乗り越えて北京オリンピック出場となった冨田せな選手について深堀しました。
2019年は中国ワールドカップ決勝戦目前の公開練習で脳挫傷となりびまん性軸索損傷となってしまい棄権となってしまったのです。シーズン真っ最中の大けがで全く練習ができなくなってしまいメンタルが危惧されていましたが、3月には見事に少しずつ復帰し、シーズンインしてからは2021年快挙を成し遂げています。
北京オリンピックでの活躍が楽しみですね。怪我には気を付けて最高のプレーを応援しています!
最後までご覧いただきありがとうございました。