カムカムエヴリバディるい編ではクリーニング屋で住み込みで仕事をしはじめた成長したるいのエピソードが描かれていますね。次々と登場する新しいキャストにワクワクしながら視聴している人も多いかと思います。
2代目ヒロインの深津絵里さんをはじめとして、謎の男「宇宙人」のオダギリジョーさん、礼儀正しい好青年で弁護士の卵役である風間俊介さんと続々と登場されています。
12月27日からの第9週のエピソードではオダギリジョーさんの正体を匂わせるマウスピースの忘れ物と、算太の借金取りのエピソードでもでてきた田中がるいのクリーニング屋さんにいちゃもんをつけているところを救ってくれた弁護士の卵役で風間俊介さん演じる片桐春彦さんの登場でるいの物語が色づきはじめました。
オダギリジョーさんや風間俊介との関係がこれからどうなっていくのかが気になる展開ですよね。
エピソードで登場したるいが読んでいた本 オー・ヘンリー 作の「善女のパン」が何かを示唆しているような感じがしました。(作品名は魔女のパンともいわれています)
どんなストーリーなのか気になりますよね。
善女のパンのストーリーとるいと重なる部分について考察していきたいと思います。
オー・ヘンリー「善女(魔女)のパン」どんなストーリー?あらすじを紹介
カムカムエヴリバディ作中のなかでるいが呼んでいる本はオー・ヘンリーの短編小説である「善女のパン」という物語です。
英語でWitches’ Loavesで一般的な邦題は「魔女のパン」とされています。
日本語の解釈は翻訳者によって少し変化がありますが昭和の時代には「善女のパン」と訳されていたようです。
時代によっても解釈が異なるようです。
るいちゃん、本を読んで妄想するのが好きなんですね。かわいいしおりは美術さんの手作りのようですよ。。
— 朝ドラ「カムカムエヴリバディ」#カムカム (@asadora_bk_nhk) December 27, 2021
読んでいるのは、O.ヘンリーの「善女のパン」。こちらの物語、今は「魔女のパン」という邦題が一般的だそうです。
日本語訳も時代によって違うんですねぇ😲#朝ドラ #カムカム pic.twitter.com/XW16JzNBRs
話のあらすじはパン屋を営む主人公のマーサがいつも2つで5セントという格安のパンを購入するお客さんに興味を持ちます。
特に会話をすることはなく、彼の身なりから貧しい画家なのではないかと想像(妄想)をしていくんです。
マーサはお客さんのことが気になり、お店の中に彼の興味をひく絵画を飾ったり、綺麗な洋服を着たりと心躍る毎日を過ごしていきます。
彼のために何か特別なことをしたいなと思いめぐらせる日々を過ごしていると、お店の前を消防車がサイレンをならして店を通り過ぎていきました。
彼やお客さんたちは何があったのかとドアの外をみていたその隙に、マーサは彼にサプライズでいつもの古いパンにバターを塗って美味しく食べてもらおうと試みたのです。
しかしながら彼が古いパンを購入していたのは貧しいからではなく、画家でもなかったのです。
設計士でコンペに出すための設計図を作成していて、下書きの線を消すために古いパンがちょうどよかったのです。
バターが塗られていたパンのせいで完成間近だった設計図が台無しになってしまいました。
彼は激怒して、マーサのお店に怒鳴り込みにいきます。「まぬけ」「おまえのせいで台無しになった」「老いぼれ猫」などと罵倒するのです。
マーサはその後、普通の生活に戻って過ごしていくというストーリーです。
何とも皮肉な結末の悲恋の物語なんですね。
オー・ヘンリーが伝えたかった内容とは
善女のパンのストーリーの解釈は人によって少しことなるかと思いますが、良かれと思ってすることが相手にとってはそうではないということが描かれています。
マーサが想像して描いていた「彼」は現実とは異なっていて、彼のためにと善意をもって行ったことが彼にとっては大迷惑で役に立たずかえって彼を怒らせてしまうという皮肉なストーリーです。
タイトルの「善女」というのは皮肉な意味が込められているのですね。
独りよがりの視点で動くことの危うさを描写していると思います。
相手の視点に立つことというのが教訓であることを教えてくれているような内容であると思います。
るいのストーリーを示唆する内容は?不穏な展開の伏線?
小説のストーリーからお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、るいが主人公のマーサと重なりますよね。
劇中でも小説の内容を小劇場のような演出で描かれていました。
るいはクリーニング屋さんでお客さんの洗濯物を見て空想を膨らませてどんな人なのかを想像するのが日課になっています。小説での「彼」が弁護士の卵である片桐さんなのか、宇宙人であるオダギリジョーさん演じる大月さんなのか…これが今後の展開の楽しみなところだと思います。
ただし、この小説のストーリーはハッピーエンドではなく、どちらかを怒らせてしまう結果を暗示しているのではないかと推測されますよね。るいはこれから失敗をしてしまうというのが示唆されていることがわかります。
また、相手のためと思って行動していたことが裏目に出ているという部分ではるいのお母さんである安子もそうであったことが思い返されます。
るいのためを思って、行動したことが裏目にでてるいと決別することになるという結末を迎えていました。
そのことを知るきっかけにもなるのでしょうか。
いずれにしても相手の視点に立つということを学んで成長する人生の分岐点になることが予想されます。
失敗して学ぶという展開になりそうなのでるいにとって悲しいことが起きる可能性がありそうですね。
まとめ
カムカムエヴリバディ第9週のストーリーで出てきた小説「善女のパン」が示唆する内容についてまとめました。
小説のあらすじは主人公のマーサが独りよがりな妄想で良かれと思って行動した結果、相手を怒らせてしまうという皮肉なストーリーです。
小説の主人公はるいと重なり、るいが良かれと思って行動したことが相手にとって迷惑な結果になることを示唆する伏線であることが予想されます。
その相手が片桐さんなのか宇宙人である大月さんなのか気になるところではありますが、るいにとって人生の成長の分岐点になりそうなフラグですよね。
今後の展開が楽しみですね。
最後までご覧いただきありがとうございました